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なっちん1

Posted by 友進 on 09.2011
Category : 建築
オレが二十歳ぐらいの時、まだ親父の下で働いていた頃の話。
椎名(しいな)さんという一人の従業員がいた。オレの5つぐらい年上の人で身長が180以上あり腕も丸太のようにぶっとく、とにかく体型がメチャメチャゴツかった。パッと見プロレスラーかと思うほどだ。
顔立ちはというと田原俊彦をボコボコにし、その上から粘土で顔の形に整えたような・・・う~ん、まぁブサイクではなかったのだがとにかく顔もいかつかった。
そんな椎名さんは当時オレの事を可愛がってくれ、メシや酒を飲みによく連れて行ってくれた。
その度に椎名さんの喧嘩や女の話をよく聞かされ、オレはそんな椎名さんの武勇伝を聞かしてもらう度に(こんないかつい人の事だからスゲェ喧嘩をするんだろうな~)と椎名さんに対してちっょとした憧れを抱くようになった。
仕事もよく教えてもらったし、ヘマをするとよく怒られたものだ。もちろんオレは反抗などせず(怖くてできなかったし・・)椎名さんに嫌われないよう黙って仕事をこなしていた。
そんな状態が一年程続いたのだが、ある時からオレは椎名さんに対する尊敬の念というものが日に日に薄れていっていた。

ある時現場で鉄筋屋さんと揉めた事があった。オレ等は現場監督の指示通りやっていたので非は一切なく、オレも強気で出ていった。
そしてオレがその鉄筋屋と口論していると後ろから椎名さんが来て 「なんだぁ?でっけぇ声出してっ!なにもめてんだぁ!!なんだぁ?俺等バラシ屋(解体屋)に喧嘩売ってんのかぁ!!!」 と、椎名さんがやってきた。
オレは(フフッ・・このバカな鉄筋屋も終わったな。椎名さんを見てビビらねぇ訳がねぇ・・さぁ椎名さん、ガツンとかましちゃってちょうらい・・・) と、椎名さんに後を委ねたのだがその鉄筋屋がこれがまたイケイケで、『あんだテメ―はっ!後から出てきてシャシャッてんじゃねぇコノ野郎!!』と全然ビビらず、ましてや『テメ―がこのガキの兄貴分かぁ?しっかり教育しとけこのゴリラがぁっ!!』と、完全に椎名さんに喧嘩を吹っ掛けてきたのだ。
オレは椎名さんの喧嘩をまだ見た事がなかったのでドキドキし、(あ~んっ!そのブっとい腕であの鉄筋屋の顔面を目茶目茶にしちゃって~!)と椎名さんの後ろで先汁全開でバールを握りしめていた。
ところが椎名さん。「なーに怒ってんですか~ 現場じゃみんな仲間なんだから~ ねっ!仲良くしましょっ!!」と、なんとその鉄筋屋の肩をモミモミしながら笑顔全開で言い始めた。
鉄筋屋:『さわんじゃねーよ!まったくオメ―のそのゴリラ顔は見せかけかぁ?喧嘩できねーんならあんまいいカッコすんなよっ!もういいからそのガキ連れてさっさと持ち場に戻れや!!』
椎名さん:「すんませんねっ!ちゃんとコイツには言って聞かせますから!!ほんとスンマセンね!!!(笑顔)」
オレ:(・・・・・・・)

オレは椎名さんに連れられ持ち場に戻ると「なんでやんないんですか?一緒にやっちゃいましょうよあんな奴!」と言うと、『ふぅ~、オメ―はホントまだガキだな~。現場で喧嘩なんかしてみろ、一発で退場だぞ!オメ―はいいけど親父さんにまで迷惑かけちまうだろ!もうそろそろ親父さんの事も考えて行動しなきゃな・・もうそーゆー年だぞ!』
「そーゆー年ってオレまだ二十歳っすよ?椎名さんだって最初は喧嘩腰だったじゃないすかっ?ビビったんですか?」
『なーんで俺があんな奴にビビんなきゃいけんのよ・・まぁいい。お前がそう思いたきゃ思っとけ。いつか分かるようになるよ・・・。』
と、なんか漠然としないまま終わってしまった。
この時からだった。椎名さんに対して不信感を抱くようになったのは。

そして女の話もよく聞かされていたのだが、オレが椎名さんに聞いてた話だと銀座でホステスをしていて一回飲みに行っただけなのにその彼女が椎名さんにベタ惚れし、椎名さんのアパートに転がり込んできて出て行かないから困るとの事だった。しかし毎日三万ぐらい小遣いを置いて行ってくれるからしょうがなく一緒に住んでやっていて、女がオレの子を産みたがっていて困るとも言っていた。

ある時親父から「椎名が財布を作業車に忘れたから届けてこい」と言われた。オレは椎名さんの家の前までは行った事があったのだが、直接訪問したのは初めてだった。
すこし不安になりながら部屋のチャイムを押すと中から『はーい』という女の人の声が聞こえた。
オレは(あっ、椎名さんが言っていた銀座のホステスの彼女だ!)と思い、緊張して玄関の前で待っていた。
玄関が開き彼女が出てきた。
たぶんジグロなのだろうが肌の色が日焼けとは違う焦げ茶色で、体型も森三中の大島のようなガタイをしていた。
たぶん身長も175以上はあったと思う・・。しかも丸いメガネをしていて、水木しげる先生のマンガに出てくるサラリーマンのような顔をしていた。ドラマのルーキーズに出てきたモヒカンの(中尾明慶?)人にも似ていた・・。
「これ、椎名さんが忘れてったんで届けてこいって親父に…」
『あらー、ありがとう!君がシンヤ君?(自分です)純に(椎名さん)よく聞いてるよ!今お風呂入ってるから上がってったら?』
「はい・・・」

帰れない。真相を確かめるまでは・・・。絶対に銀座のホステスなんかじゃないし、失礼だがこの容姿では八王子のピンサロでも雇ってもらえないだろう・・・。
『純~!シンヤ君が財布届けてくれたよ~。上がって待っててくれてるから早く上がってきてね~!』
彼女が言った。
オレは椎名さんが上がってこないうちに真相を確かめようと彼女に聞いた。
「あのー、もう椎名さんと付き合って長いんすよね、仕事とかって何してるんすか?」
『そうだね~、もう純とは6年ぐらいになるかな~。仕事はね、ハウスクリーニング!知ってる?アパートなんか人が出て行ったあとに入るのよ。結構強い薬剤使うから手が荒れちゃって!』

「・・・・」

「自分やっぱ約束があるんでもう行きます!お邪魔しました!」

次の日の朝。オレは先に作業車に乗って椎名さんを待っていた。


次回に続く。
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Comment

困ったモンっスねぇ、鉄筋屋w

そういうワタシも過去にモメて、釘抜き面を向けたハンマー振り上げられた事がwww


置き場とかでよくモメるけど、誰の仕事も欠けてはならない大事な職種b
喧嘩する程、自分の仕事を全うしようと一生懸命の裏返しっス。
一緒に良い躯体を作りましょ(^^)
2011.06.13 08:57 | URL | 鉄筋屋 #- [edit]

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